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目の症状と病気

【緑内障】

 

眼球内の圧(眼圧)によって、視神経が障害されて視野が欠けてくる病気です。急な眼圧上昇によって頭痛や眼の奥の痛み、吐き気など激しい症状を引き起こす急性緑内障もありますが、多くは慢性にゆっくり進行していきます。片目に見えない部分があっても日常生活では両目で見ているため、視野が欠けていることになかなか気付かず、失明してしまうケースもあります。日本人の中途失明の原因で最も多いのは緑内障です。

 

【眼圧とは】眼球の中は、房水と呼ばれる液体が循環しています。房水は毛様体で作られ、隅角(角膜と虹彩の間の部分)から排泄されます。目の形状はこの房水の圧力(産生量と排泄量のバランス)で保たれており、これを眼圧と呼びます。眼圧は時間帯や季節で多少変動しますがほとんど一定で、日本人の平均眼圧は15mmHgぐらいです(正常範囲は10~20mmHg)。

 

【緑内障の種類】

・原発開放隅角緑内障: 房水の出口が徐々に目詰まりし、眼圧が上昇します。ゆっくり施行する慢性の病気です。

・正常眼圧緑内障: 視神経の強さは個人差があり、眼圧が正常にも関わらず緑内障になる人がいます。緑内障の約7割が正常眼圧緑内障といわれています。

・原発閉塞隅角緑内障: 隅角が狭くなって房水の流れが妨げられ、眼圧が上昇します。慢性型と急性型があります。このタイプの緑内障は、暗い所でテレビや本を見たりしない、うつぶせ寝をしない、使用禁忌の薬があるなど、日常生活における注意が必要です。

・発達緑内障: 生まれつき隅角が未発達であることから起こる緑内障です。

・続発緑内障: 外傷、角膜の病気、網膜剥離、目の炎症など他の目の疾患による眼圧上昇や、ステロイドなどの薬剤による眼圧上昇でおこる緑内障です。

 

【治療】一度障害された視神経・視野異常は残念ながら元に戻りません。緑内障の治療は進行を食い止めるため、眼圧を低くコントロールすることが最も有効とされています。

治療法としては薬物療法(点眼)、レーザー治療や手術があり、通常、点眼治療からはじめることが多いです。点眼治療やレーザー治療で眼圧をコントロールできない場合、手術治療を行うしかありません。

当院では点眼治療だけでなく、専用のレーザー機器を必要とする緑内障レーザー治療にも対応しております。

 

点眼を開始して眼圧が下がっても、点眼をやめると再び上昇してしまいます。また、視野異常の進行は自覚的には分かりにくいことが多いので定期的な検査が必要です。緑内障を早期に発見し、治療をきちんと受けて、眼圧をしっかり管理できれば、多くの場合、失明に至ることはありません。早期発見と治療を継続することが大切です。

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